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安堂 正己; 若井 栄一; 沢井 友次; 谷川 博康; 古谷 一幸; 實川 資朗; 竹内 浩; 岡 桂一朗*; 大貫 惣明*; 香山 晃*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1137 - 1141, 2004/08
被引用回数:50 パーセンタイル:93.84(Materials Science, Multidisciplinary)F82H鋼の開発にあたり、高照射域(100dpa)での照射脆化に及ぼすヘリウムの効果を調べることは、構造材料の寿命を見通すうえで非常に重要である。一般的に照射によって生じる脆化と硬化の間には正の相関関係があることから、損傷により生じる硬化に加え、ヘリウムが存在する場合での硬化の促進作用の有無について把握しておく必要がある。本研究では、イオン照射法を用いて、総ヘリウム量5000appmまでの同時照射実験(Feイオンによる損傷導入+ヘリウム注入)を行い、微小押込み試験により照射後の硬さ変化について調べた。その結果、約500appmのヘリウム量では、硬化量の促進はほとんど認められず、ミクロ組織も損傷のみの場合と同様の組織が観察された。このことから500appmまでのヘリウム同時照射は、照射硬化の促進には寄与しないことがわかった。
田口 富嗣; 若井 栄一; 井川 直樹; 野上 修平*; Snead, L. L.*; 長谷川 晃*; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1135 - 1140, 2002/12
被引用回数:17 パーセンタイル:71.47(Materials Science, Multidisciplinary)SiC/SiC複合材料は、低放射化であるという特徴により、核融合炉の構造材料の候補材のひとつである。核融合環境下では、SiC中にHeやHという核変換ガス元素が生成する。これらの核変換ガス元素とはじき出し損傷が、SiC複合材料の組織及び形状安定性に及ぼす重畳効果は、1000以上の高温領域では検討されていない。そこで本研究では、化学両論比がほぼ1である先進SiC繊維(2種類:Hi-Nicalon Type S及びTyranno SA)を用いて、熱傾斜化学蒸着浸透法により作製した2種類のSiC/SiC複合材料の組織及び形状安定性に及ぼす、He,H及びSiの3種類のイオンの同時照射の影響を検討した。その結果、どちらの試料のSiCマトリクスでも、Heバブルが形成されていた。一方、SiC繊維では、Hi-Nicalon Type Sでは、Heバブルは形成されていたが、Tyranno SAでは、形成されていなかった。これは、Tyranno SAには、不純物として2wt%のAlが存在しているため、これが、注入されたHeやキャビティーの移動度を低下させたためと考えられる。また、これまでの材料で問題であった、繊維とマトリクスの界面での剥離は、本試料では観察されなかった。これは、先進SiC繊維の照射に対する優れた形状安定性のためである。
幕内 恵三
ポリマーダイジェスト, 51(7), p.81 - 99, 1999/07
グラフト重合には、放射線グラフト重合法のほか紫外線法(UV法)、プラズマ法、化学開始剤法などがある。UVでもプラズマでもできない放射線グラフト重合は、微細な構造体の内部までの改質である。放射線グラフト重合の特長としては、このほか、あらゆる形状のポリマーにグラフトできる、あらゆる種類のポリマーとモノマーが使用できる、ポリマー内部深くまでグラフトできる、グラフト物に開始剤等の残滓がない、大量生産できる、などがある。工業化に適している前照射法・モノマー溶液浸せき法では、(1)生成ラジカルの失活を抑制する、(2)モノマーの生成ラジカルへの接触を促進し、グラフト重合速度とグラフト率を高める、(3)ホモポリマーの生成を抑制する、の三点が反応制御の要点である。いろいろな放射線グラフト重合として、ポリマーの自己乳化、ポリマーのハイドロゲル化、中空糸膜内壁の機能性官能基の導入、手術用ゴム手袋の表面粘着性低下、天然ゴム系熱可塑性エラストマー、天然ゴムラテックスへのMMAのグラフト、古書の保存、生分解性ポリマーの分解性制御を解説した。また、実用例では、難燃発泡体と空気浄化フィルター用イオン交換不織布を紹介した。
北條 喜一; 大津 仁*; 古野 茂実*; 出井 数彦*; 櫛田 浩平; 笹島 尚彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148(1-4), p.720 - 725, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.44(Instruments & Instrumentation)TiCの照射損傷機構を明らかにするため、水素とヘリウムをそれぞれ単独に又は同時に照射し、その損傷過程を電子顕微鏡内で連続観察した。その結果、室温から高温(1423K)までどの温度領域でも非晶質化は観察されなかった。この実験からTiCが照射損傷に対して非常に安定であることが示された。
浜田 省三; 三輪 幸夫; 八巻 大樹; 片野 吉男; 中沢 哲也; 野田 健治
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.383 - 387, 1998/00
被引用回数:18 パーセンタイル:79.15(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉の照射環境を模擬した照射実験を行い、材料の微細組織変化に及ぼす同時照射効果を明らかにする。このために、材料研究部で設計・開発し、製作した後、高崎研の複合ビーム棟に設置したトリプルビーム照射実験装置について、その性質、仕様、特徴ならびにこの装置を用いて得られた成果の一部について報告する。
片野 吉男; 中沢 哲也; 八巻 大樹; 有賀 武夫; 野田 健治; 山本 春也
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 140(1-2), p.152 - 158, 1998/00
本研究では、電気絶縁材料であるAlOについて多重イオン同時照射に伴う損傷特性について透過電子顕微鏡組織断面観察から評価した。実験では、照射温度650Cで3.6dpaまで照射したトリプル(O,He,H)イオン同時照射材と10.2dpaまでデュアル(O,H)照射材、さらに再試料を1273K1照射後焼鈍し、注入イオンの深さ方向に転位ループの生成、キャビティの成長を比較検討した。その結果、転位ループ生成挙動では、トリプル照射材は深さ1.5mの損傷ピークまで欠陥集合体の転位が深の関数で増加する。しかしデュアル照射材では損傷が最も大きい1.4mから1.6mで格子間原子の集合体である転位が希薄な領域が認められた。この領域では照射に伴うH電子が点欠陥の消滅に寄与していることを示している。一方、両照射材の照射後焼鈍では、いずれも損傷ピーク付近で著しいキャビティの成長が認められた。この結果、AlOは1000Cで熱的に活性化し、注入イオンや空孔の移動・再結合が促進されることが分かった。
浜田 省三; Y.C.Zhang*; 三輪 幸夫; 八巻 大樹
Radiation Physics and Chemistry, 50(6), p.555 - 559, 1997/00
被引用回数:9 パーセンタイル:59.76(Chemistry, Physical)オーステナイトステンレス鋼をトリプルビーム照射して、微細組織に及ぼすトリプルビームの照射効果を調べた。照射は12MeV Ni,35keV H及び1MeVのHeのトリプルビームを用いて、300~400Cで同時照射によって行った。照射後クロスセクション法により薄膜試料を作製し、透過電子顕微鏡観察に供した。観察の結果、トリプルビーム照射領域とそうでない領域では、転位ループの数密度に大きな差が見られた。すなわち、トリプルビーム照射された領域での転位ループの数密度は、Niイオンによりはじき出し損傷のみを受けた領域でのそれと比べて、同程度の損傷量であるにも拘らず、かなり低い。このことから、比較的低い温度でトリプルビーム照射したオーステナイト鋼では転位ループの成長・移動が促進されることが考えられる。
北條 喜一; 古野 茂実; 櫛田 浩平; 大津 仁; 出井 数彦*
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.583 - 587, 1992/00
被引用回数:25 パーセンタイル:88.49(Materials Science, Multidisciplinary)SiC結晶に水素とヘリウムを同時に又は連続的に照射し、材料の構造変化を連続的に観察した。イオン照射は、Heイオン;12kV、Hイオン;15kVとし、イオンの飛程を同一になるようにした。fluxは両方のイオン種とも110atoms/cm・sとした。Heイオンの照射量を同一にしたときのバブル成長を観察比較した結果、同時照射に比べて、連続照射の方がバブルの成長が著しいことを明らかにした。
山田 礼司; 曽根 和穂
Journal of Nuclear Materials, 120(1), p.119 - 121, 1984/02
被引用回数:14 パーセンタイル:96.54(Materials Science, Multidisciplinary)陽子と原子状水素の同時照射による黒鉛材料の化学スパッタリング(メタン生成)収率の測定を行なった。このときの陽子のエネルギーは1KeV、原子状水素のエネルギーは熱エネルギーである。同時照射では0.03CH/H以上の収率を示し、陽子照射によってメタン生成が加速されることを示している。このメカニズムとして、陽子が表面層に照射損傷を作り、これがメタン生成の活性化を促すためと考えられる。
石垣 功; 神谷 尚孝*; 須郷 高信; 町 末男
Polym.J., 10(5), p.513 - 519, 1978/05
被引用回数:48ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)フィルムへのアクリル酸のグラフト重合によりイオン交換膜を合成した。PTFEフィルムをアクリル酸水溶液中でCo-60の線と照射してグラフトする際のグラフト速度の線量率依存性を求めたグラフト速度は線量率の1/2乗に比例することを明らかにした。得られたグラフとフィルムの寸法変化、吸水率、および電気抵抗とグラフト率との関係から、本グラフト反応はフィルム表面から中心部へとモノマーの拡散と共に進行し、低グラフト率ではフィルム中心部に非グラフト層が残存することが示唆された。このことは、フィルム断面を干渉顕微鏡で観察することにより証明された。一方、グラフト反応がフィルム表面から中心へ進行する速度は線量率に依存し、線量率が低い場合にはより中心部まで反応は進行しグラフト分布もより均一になること、したがってより抵抗の低いイオン交換膜が得られた。
梶 加名子; 岡田 紀夫; 桜田 一郎*
繊維学会誌, 33(10), p.T488 - T494, 1977/10
ポリ塩化ビニル(PVC)繊維へ、その難燃性を損うことなく軟化温度向上させ、親水性を付与する目的で、アクリル酸(AA)の放射線グラフト重合を行なった。 モール塩を少量加えたAA・二酸化エチレン・水の混合液を用いて円滑にグラフト重合を行なうことができた。Co-60線用いる浸漬法、Van de Graff加速器から電子線を用いる含浸法、何れもグラフト重合をおこさせることができ、特に電子線を用いた場合、線量率0.1Mrad/secで僅か2秒の照射でグラフト率30%の繊維を容易にえることができた。AAグラフト繊維は熱収縮性が小さく、グラフト後、カルシウム塩に転換することにより、さらに熱収縮性を改善することができた。 耐炎性はAAグラフトによりほとんど損なわれず、100%グラフト繊維も原繊維のもつ自己消火性を保っていた。 PVC繊維はAAのグラフト率で木綿と同程度の吸湿性を示した。
梶 加名子; 岡田 紀夫; 桜田 一郎*
繊維学会誌, 32(8), p.T340 - T346, 1976/08
ポリ塩化ビニリデン繊維へ、その難燃性を損なうことなく改質する目的で、放射線によるアクリロニトリルのグラフト重合を行った。 ジメチルホルムアミドなどの適当な溶剤を用い、浸漬法同時照射によりグラフト重合を円滑におこさせ、100%以上のグラフト率の繊維を容易に得ることができた。 グラフト繊維の性質を測定した。密度は原繊維の1.70から、グラフト率100%で1.40まで減少した。初期ヤング率はグラフト33%で原繊維の約2.5倍に増大した。熱収縮性はグラフト率の増大と共に減少し、グラフト率約100%の繊維では300Cにおいても繊維状を保持した。 グラフト率74%以下(塩素含有率43%以上)のグラフト繊維は自己消火性であった。比較のためにアクソロニトリルをグラフトしたポリ塩化ビニル繊維の難燃性を調べた。いずれも、塩素含有率42~43%以上で難燃性が保持されていることが明らかとなった。
石垣 功; D.J.Lyman*
J.Membr.Sci., 1, p.301 - 309, 1976/00
被引用回数:13ポリプロピレンおよびポリ(4-メチルペンテリン-1)のフィルムに対するN-ビニルピロリドンの放射線グラフト重合を研究し、さらに、得られたグラフト重合体の諸性質を測定した。N-ビニルピロリドンは、同時照射法により上述のポリマーに容易にグラフト重合した。本系グラフト重合における照射線量,モノマー濃度および溶媒の影響が明らかにされた。ついで、グラフトしたフィルムの吸水率,溶質(尿素,グルコース,サクローズ)の透過速度,引張強度および伸度を測定し、グラフト率との関係を求めた。その結果、ポリプロピレン,ポリ(4-メチルペンテン-1)いずれの場合にも、吸水率と溶質の透過速度はグラフト率とともに増加するが、引張強度と伸度はグラフト率の増加とともに減少することが判明した。